第6話 ─ 表面利回りに騙されるな。「本当の利回り」の見抜き方

不動産投資において、最も多くの人が誤解している指標が「利回り」です。広告に掲載されている表面利回りは、一見わかりやすく魅力的に見えますが、その数字だけで判断するのは極めて危険です。なぜなら、そこには運用にかかる“現実のコスト”がほとんど含まれていないからです。
私たちが重視しているのは、表面利回りではなく**実質利回り(ネット利回り)**です。管理費、修繕費、固定資産税、空室リスク──これらをすべて織り込んだうえで、最終的にどれだけ手元に残るか。この視点がなければ、数字上は優良に見える物件でも、実際にはキャッシュがほとんど残らないという事態になりかねません。

さらに重要なのが、「想定の置き方」です。家賃は満室前提になっていないか、修繕費は甘く見積もられていないか。私たちはあえて厳しめの条件でシミュレーションを行い、それでも成立するかを判断基準にしています。この“保守的な設計”が、長期的な安定につながります。
実際、過去に検討した物件の中でも、表面利回りは高いものの、実質で見ると大きく数字が落ちるケースは少なくありませんでした。逆に、表面では目立たなくても、実質で安定している物件は長く収益を生み続けています。
利回りとは「飾られた数字」ではなく、「現実を映す鏡」です。その見方を間違えなければ、不動産投資のリスクは確実にコントロールできます。次回は、収益をさらに安定させるための**「管理と運用の考え方」**について解説していきます。


